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鑑定士と顔のない依頼人 [映画]

ヴァージルは天才的な鑑定眼を持つオークショニア。
傲慢で潔癖症、外出するときは常に手袋をしており、握手や食事すらそれを外さない。
孤独な彼が唯一安らぎを感じるのは、画家崩れのビリーを使いオークションで手に入れた女性の肖像画を集めた秘密の部屋にいるときだけ。
そんな彼が屋敷にある家具や美術品の鑑定をしてほしいと依頼される。
しかし依頼人はいっこうに彼の前に姿を現さないのだった。

話の運びがとてもうまくて、主人公が顔を見たことのない女性・・・他人に初めて興味を抱きその人となりを知りたいと思うようになる過程がいい。
でもそこそこの鋭さや、世をうがった見方をする人ならば早い段階で「これって・・・」と疑問を抱くだろう。
まあ大体その通りになる。

とても面白いだけに後味がなんとも悪い。
ヴァージルは確かに偏屈だが、ここまでひどい目にあうほどの悪人だろうか。
確かにビリーの才能のなさを真正面から宣言するなんてひどいことかもしれにないけれど、嘘をついても仕方のないことだし・・・
ビリーは「君が僕の才能をもう少し信じてくれれば」みたいなことをいう場面があるが、それは違うだろう。
やはりダメなものはダメなのだ。努力ではどうにもならないことがこの世にはある。
結局これって逆恨みの物語なんだなぁ、と。
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