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プリズナーズ [映画]

穏やかな感謝祭の日、ふた家族が集い楽しい時間をすごしてた。
しかし両家族の子どもたち・・・6歳と7歳の少女が忽然と姿を消す。
容疑者はすぐ捕まったものの、10歳程度の知能しかなく、証拠もないためすぐに釈放されてしまう。
少女の父親ケラーは納得がいかず、容疑者の男を拉致。娘の行方をさぐる。

原作なし、完全オリジナルのクライムサスペンス。
2時間半を超える長尺があっという間の濃密な時間だった。

少女の父親、ケラーにヒュー・ジャックマン。
長男に対して「常に最悪に備えろ」と教えるアメリカの強い父親像の典型のような人物。
家族を守る意志にあふれ、また実際そうしてきた男。
しかしまったく進まない捜査に怒りが爆発し、違法かつ異常な手段で事件を調べていく。

ケラーとはまったく別のアプローチで捜査するのがロキ刑事。
こちらがジェイク・ギレンホール。若いが敏腕で正義感にあふれた人物設定。
ケラーに同情しつつも彼の暴走には手を焼く。

多少スピード感にかける部分もあるものの、信心深く善良な父であるケラーが、娘のために他人に制裁を加える残酷さ・・・人を痛めつけながら自分の傷つく様子には心が痛む。
そして同じように娘がいなくなった友人夫婦の対応がまたシビア。
やっぱ女って怖い。

全編ひとりきりで捜査を続けるロキの孤独感(アメリカって一人での捜査って珍しくないのだろうか?日本だと基本ふたりじゃないとダメかと)も相当なもの。
基本的に彼は誰にも何も相談しない。ただ正義感のみに突き動かされて捜査しているけれど、ありがとうの言葉だけで彼は救われるのかなぁ。

理性や限界というタガを外すしかなかった男たちの悲劇の物語、とも見えるような。
まあ一応終わりは丸く収まっているけれど、後味はなんとも言い難い。
こういうテイストの映画ってなかなかないから面白い。
地味に公開されてるけど、サスペンス好きにはおすすめ。



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