SSブログ

サードパーソン [映画]

パリのホテルで新作を執筆中の作家マイケルは、愛人のアンナと逢瀬を楽しむ。
ローマでビジネスをひとつ片づけたスコットは娘をさらわれたロマの女から目が離せずにいる。
元女優のジュリアは離婚し、息子の親権を夫と争っている最中。

三つの話が交錯・・・しているようで実はしていない。
群像劇の体をしているが、実は群像劇ではない。
そういう映画なのね~
交錯するはずのない人々がちょいちょい関わりあうので、非常に違和感を感じる。
映画を見ている間に、その違和感の正体が「群像劇ではない」と理解できるかどうかで映画の評価が変わってくるんだろうな。

ここまで内容を書きづらい映画も珍しい。
見ないとこの映画の面白さもつまらなさもとうてい理解してもらえないだろうから。
つまらない部分としてはこの映画が主人公である作家の、長々とした言い訳だから。
子どもを亡くした原因は彼にあるのだが、その言い訳でしかないんですね~この映画。
しかも最後の描き方だと、責任転嫁っぽい感じもして非常に嫌な感じ。
面白いところは人物の追い込まれたギリギリの精神状態の揺れ。
特に親権を失いそうなジュリア!
ミラ・クニスの大きな目が雄弁。
夫役のジェームズ・フランコの息子への愛情ゆえの鬼畜っぷりもすごい。
時間があればじっくりと二度三度見返したい映画なのである。
nice!(0)  コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。