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イン・ザ・ヒーロー [映画]

スーツアクターの本城渉はアクション一筋に生きてきた。
いつかスクリーンに顔を出す日がくることをめざしていたが、とうとうその日がやってきた。
しかしそれはとても危険なスタントだった。

うん、素直に面白い。
わたしはスーツものって仮面ライダー電王と、今放送している仮面ライダー鎧武くらいしか見たことがないけれど(あ、名古屋のご当地ヒーロー、グランスピアーもわすれたらかん!)、漠然と「中の人って大変だよね~」と思っていたのが、具体的にどう大変なのかがよーくわかる映画。
若くて実力はないけど生意気な新人俳優を演じる福士くんが、ヒーローのいでたちをさせられ、かぶっただけで息も絶え絶えというシーンは、それがもっともわかりやすく表現されたシーンだろう。

劇中、日本でアクションを志す役者は、ほとんどスーツアクターになる、というくだりがある。
そうだよね、日本てアクション映画ってあまり作ってないもんなぁ。
今年グランスピアーのエキストラに行ったのは、炎天下でじっとしてるだけで蒸発しそうな日。
スーツアクターさんはテスト、シーンをひとつ撮り終えるごとに頭の部分を外してスタッフにあおいでもらってたけど、死にそうな顔してたっけ。
でもカメラがまわると格好いいアクションを繰り広げる。すごい仕事。

話がずれちゃった。
この映画、そういう裏側をかなりさらしちゃってる。
大人は見て面白いけど、あまり小さな子どもには見せないほうがいいかも。
夢が壊れちゃうもんね。

クライマックスの殺陣シーンも圧巻。
殺陣好きにはたまらん場面だと思う。

ただやっぱりあの高さからワイヤーもマットもなしで落ちてさらにあの殺陣って不可能だよ。
無理無理。死んでたって文句は言えない。
それに今はなにか問題がおこると映画って公開できなくなる場合もあるから、あんな危険なスタントをノーワイヤーで!と言い張る監督なんていないと思う。
しかもノーテストぶっつけ本番!って感じだったけど、それもありえない。
それまで現場の裏側を丁寧に描いていたのに、最後は急に雑になるのが少々気になる。

あとものすごく気になったのが音楽。
ダサくない?
いいシーンでうわっと感情が高まってきたところに悪目立ちするボーカルでへんな節回しで歌われて、かなり興ざめだった。
音楽が流れてあんなにびっくりしたの、初めてかもしれない・・・

ま、この映画を見た後に仮面ライダー鎧武を見るとさらに楽しく見ることができるのは間違いないのであった。
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