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カフェ・ド・フロール [映画]

1969年パリ。ダウン症の息子をひとりで育てるジャクリーヌ。
生活のすべては息子の為、彼が少しでも成長できるように普通校に通わせ、習い事をさせる。
惜しみなくそそぐ愛情。そして息子も母親のことが大好きでしかたないようすだ。

かたや現代のモントリオール。
人気DJのアンドワーヌはふたりの娘と恋人のローズと何不自由ない暮らしを送っている。
しかし時折胸をよぎるどうしようもない不安感にとまどっている。
そしてアントワーヌの元妻キャロルは、未だ離婚の痛手から立ち直れず、不安定なこころのまま日々を過ごしている。

このふたつの物語がいったいどう重なっていくんだろう。
当然見ている側は関連を一生懸命探す。
けれどそれはかなり最後の方でようやくあかされる。しかも唐突に。

その唐突さはきっと観客への衝撃を大きくするためだと思うけれど、ちょっと夢物語すぎてどうも、なぁ・・・
そういうことがあればロマンチックだよな、と思うことは、人間誰しも一度は考えることがあるだろうけど、受け入れがたいというか。
これは謝罪だけで本当に過去の魂が解放されたのか、と考えると。うーん。なんかちょっと納得いかないというか、あまりにもキャロルが気の毒というか。
それが報いだと言われても、なぁ・・・

と、なんともまあすっきりしない映画だった。
とはいえ、ヴァネッサ・パラディの盲目的に息子を愛する母親像は、見応えあり。
そしてダウン症ながらも見事な演技の子役。
ふたりのやりとりは愛情にあふれていて、見ていると思わず笑みがこぼれてしまうほどだった。



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