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クロワッサンで朝食を [映画]

80歳をとうにこえた名女優ジャンヌ・モロー主演作。
エストニアに住むアンヌは二年間つきっきりで看病していた母親の死に落ち着かない日を送っていた。
そこへかつて勤めていた老人ホームから、パリに住むエストニア出身の女性の家政婦をしないかと持ち掛けられる。
若いころにフランスに憧れ、語学を勉強していたアンヌだったが、パリを訪れるのは初めて。
ウキウキとパリを闊歩するアンヌだったが、彼女が世話するフリーダは偏屈極まりない老人だった。

ジャンヌ・モロー
わたしは死刑台のエレベーター
しか見たことがない(ニキータにも出てるらしいけど・・・わからん)のだけど、まあ大女優だということはさすがに知っている。
実際この人こんな感じなんじゃないかな~という偏屈っぷりが面白い。
足腰弱って口は達者だけど外に出るのは億劫。
偏屈なだけに友達もおらず、訪ねてくるのはかつての愛人だったステファンしかいない。
その彼だって滅多にこないのに、フリーダはいつもきちんとしたマダムないでたち、薄化粧を施し、背筋をぴんと伸ばしている。
そしてアンヌが出すスーパーで買ったクロワッサンを「プラスチックを食べさせるつもりか」とハンスト。

食えないババアである。

予告を見た方は話のながれは想像がつくだろう。
そんな偏屈なフリーダが、何故かアンヌに心を開き、打ち解けていく。

正直何がきっかけなのか、さーーーーーっぱりわからなんだ。
アンヌは確かに実直で信頼はおけるけどさぁ、それだけじゃなぁ。

途中、ああ、このふたりの機微は放っておこう、と思いなおし、アンヌが気ままに歩くパリを一緒に散歩する気分で見ていた。
夜のパリ。街灯。垢ぬけたワンピースのショウウィンドウ。
凱旋門、観光客、セーヌ川、トンネルを抜けた電車から見えるエッフェル塔。
石畳、カフェ、そして夜明けのエッフェル塔とパリの街並み・・・

まるで街の匂いがスクリーンから立ち上ってきそうだ。
歩くごとにアンヌは生き生きとしていく。見失ってしまった人生を取り戻す。
最後の方で訪れるハプニングも想像の範囲内とはいえ楽しい。
老人と家政婦の機微を求めると肩透かしを食うが、アンヌという一人の女性が再生の物語として見れば、なかなかの映画だと思う。

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