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ビッグ・アイズ [映画]

1960年代のアメリカ。横暴な夫の元から娘を連れて飛び出したマーガレット。
まだ男性中心の社会であり、絵を描くことしかできないマーガレットは、言い寄ってきた気さくな画家、ウォルターと恋におち結婚する。
マーガレットの描く絵は目が異様に大きい子どもの絵だったが、あるときウォルターはそれがあたかも自分の作品のようにふるまってしまう。
そこからふたりの嘘を重ねた生活が始まった。

結局マーガレットが目の大きい子どもばかりを描いた理由はなんだったのか・・・
とぼんやり思ったりもする。
そこは・・・要らなかったのかな、この映画には。

実話に基づいたストーリーで、このビッグ・アイシリーズは当時大人気だったらしい。
わたしは見たことないなぁ。

わたしは芸術家ではないので、自分の作品なんて言えるものはないけれど、夫と言えども他人に作品を乗っ取られるということは、たいへんに心が痛む事態ではないかと。
確かに劇中のマーガレット、精神的にちょっと病んだり追い詰められたりはしているけれど、どうも全体的に軽い雰囲気。
事実を淡々と追って行った、という印象。

偽り続けたからと言って、ウォルターが根っからの悪人ではない(ペテン師ではあるけれど)。
おそらく彼がいなければビッグ・アイズシリーズの絵は日の目を見ることはなかっただろうし、最初からそれを自分が描いたと偽ろうとはしていなかった。
むしろそのきっかけはマーガレットの弱さ、のように描かれている。
そう、マーガレットは精神的に弱い。

夫のもとを飛び出したものの独り立ちできずにすぐに再婚するし、なんだかんだとウォルターに言いくるめられてて何年もゴーストを続けるし、やっとそこから脱出したものの、今度は宗教にはまる。
まあ、そこらへんの弱さが彼女の絵の魅力として活かされているのかもしれないけど。

10年も夫のいいなりにゴーストを続けたのは、彼女が愚かだったからじゃ?とも思えてしまうこの映画。
そういう時代だったんだよ、と言い切ってしまうには全体的に軽すぎる。
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