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ニンフォマニアックVol.2 [映画]

1のラストは、主人公のジョーが性感をなくす場面で終わっていた。
後半はそれを感覚を取り戻そうと悪戦苦闘するジョーの姿で始まる。

ああ、快感がなくてもセックスはしたいのだなぁ・・・
なんかもう面倒くさくなって普通の人だったらうっちゃってしまうような気もするけど、なんせ色情狂だから。
生活のすべてのことがそちらに向かっていくのだ。
セラピーみたいなのに通って「セックスを想起させるようなものはすべて排除する」よう言われたジョーは、その時はその気になってやってみるのだが、まあ、普通に生活できる状況ではなくなるのよね。
この部屋が壮絶ながらも笑える笑える。そ、そこまで?

感覚を取り戻すためにいろいろ試す中、サドマゾ(っていうのかなぁ?)を試す場面もあるんだけど、痛そう。
そこまで躍起になって、結局感覚を取り戻したのかどうか、明確には言ってなかったような。
わたしが気づかなかっただけ?
結局唯一執着した男とも別れ、無理がたたり、セックスができない体になってしまうジョー。

面白かったのはこのあたりまで。
普通の会社勤めができなくなったジョーが裏社会へ入るあたりから、ちょっとトーンダウン。
新しい局面が出てくるものの、それに介入してくる少女に魅力を感じなかったせいもある。

途中、話の聞き手であるセリグマンという老人の秘密が明らかになり、ああ、だからこそ彼がこの話の聞き手なのだなぁ、と思っていたら、最後にちょっと予想はできるもののブラックなオチ。
ん、まあ、仕方ないよね。ちょっとセリグマン氏が気の毒な気も。

セリグマンが言った言葉・・・もしジョーが男だったら。
別に非難はされないだろう、女だから周囲から非難され謗られる、という台詞には納得。
男性なら合法的はけ口もたくさんあるしね。
そこまで理性でわかっていながらも、所詮人間は衝動には弱いものなのか。
勝てないのかね~、理性ってやつは。



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ニンフォマニアックvol.1 [映画]

幼少時代から性に執着していたジョーは、行き倒れているところをセリグマンという老人に助けられる。
そしてその生い立ちを語ることになる。

vol.1ということで、もちろん2もある。
一応1の最後が気になる台詞で終わっているので、2もちゃんと見ないとね。

色情狂と一口にいっても、ジョーを演じるシャルロット・ゲーンズブールにはイカれたニオイはしない。
幼いころからの性癖やら処女喪失、数えきれないほど繰り返される痴態を語る姿は、冷徹な哲学者といった風情すらある。
そしてその遍歴の語り口は軽妙。
思わず笑ってしまうシーンも多い。あれ、これどっちかというと欲情するよりはコメディ・・・?
とにかくエロを期待する男性にとっては肩透かしもいいとこなんじゃないかと。

1では若いころのジョーをステイシー・マーティンという子が演じているのだが、なんか痩せすぎていて痛々しい。
頬骨が、気になる。ふっくらすればかわいいのにな。役作りだったのか?
そしてジョーが唯一執着する男、シャイア・ラブーフの良さがわからない!
いや、決してこの俳優さんが嫌いというわけではなく、この映画の中の役どころの話ね。
これは女として理解に苦しむ。

久しぶりに顔を見たクリスチャン・スレイターはジョーの父親役。
この映画の中では奇跡的にまともな人。
そのかわり、というようにままならない人生の最期を娘に見せつけることとなる。
そしてジョーの不倫相手の奥さんのユマ・サーマン!
男性は下手なホラーよりもこんなシチュエーションのほうが怖いはず。

まあ家族とか恋人同士で見るには少々ハードな映画だけど、けっこう面白かったな。
好き嫌いは分かれると思うけど。

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シャンティ・デイズ 365日、幸せな呼吸 [映画]

なんとも夢子さん的なタイトルで、ヨガ体感ムービーときたもんだ。
これってヨガ好き女子以外にいったい誰が見るんだ?と思いつつ、時間がちょうどよかったことと、門脇麦ちゃんが見たい衝動にかられたのでうっかり見てしまった。
結果、「あら、意外におもろ」かったです。
平日夕方客の入りは20人ほど?おじいちゃんがいたのにはびっくりしたな~

東京のキラキラした生活にあこがれて青森から上京したミク。
ヨガという言葉すら知らなかったミクが、たまたま目にしたテレビで道端ジェシカ演じる、モデルでヨガインストラクターのクミにあこがれヨガをはじめる。
なんやかんやで同居まではじめるふたりだったが、クミは人生で初めての壁にぶつかり、精神のバランスを崩していく・・・

え~、物語はもうこれ以上ない!というくらいのお決まりパターンで、全部書いちゃっても差支えないほどです。
ええ、そりゃここまで定型ならみごとなもんですよ。
まあでも世の人がなんだかんだ言っても水戸黄門が好きなように、人生挫折したけど友情パワーで復活キラキラ☆という話も楽しいんだよね~あは。
正直ふたりが同居しだすあたりは「ちょっと都合がすぎないか?」と思うものの、なまりのひどい田舎娘を麦ちゃんが演じてると、それはそれはもう強烈なリアリティが出るのです。ホントこの子コワイわ。

現役モデルだけにやっぱり道端ジェシカは美しいです。
演技もなかなか、堂に入ってた。
やー、でもこれだけきれいだと、いろいろ大変だろうなぁ、並(?)でよかったよ、としみじみ思うのであった。
肝心のヨガシーンは思いのほか少なくて拍子抜けだけど、最後になんと瞑想を5分間させられます・・・

なんとなく途中で出られる雰囲気じゃなくなる・・・

ヨガの瞑想ってさ・・・

やっぱシャバーサナのポーズでやりたいじゃないか・・・

映画館のシートでやれってそりゃアナタ拷問に近い・・・

そこを除けば女子には楽しい仕様の映画です、はい。
あとさりげなく配置されたほのかなイケメンがよろしい。
道端ジェシカの恋人役のディーン・フジオカ、麦ちゃんを詐欺にはめる葉山奨之(絶対どこかで見た顔、と思ったら「なぞの転校生」に出てた!)、バーの店員役、坂口健太郎(西炯子「娚の一生」の映画版にもでるそうだ。廣木隆一監督)。
バリバリのイケメンじゃなくてなんとなく、ってとこがまたいい塩梅。
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はじまりのうた [映画]



2月7日公開とまだ先ではあるけれど、この予告編・・・すっごくいい!
楽しそう!
キーラ・ナイトレイが可愛いし、プロデューサー役のおっちゃんが音楽聴いてひゃっほー!と飛び跳ねる姿がまた可愛い。
ニューヨークの街いたるところでレコーディングをするというお話みたいで。
音楽によって街がキラキラと輝きを増す様子がいい(これはタロジロに教えなくては、とラジオ番組にメッセージ送っておいた!)。
監督はONCE ダブリンの街角でのジョン・カーニー監督。




これもいい映画だったな~←サントラ買った。

そういえばこのあいだ書いたフランシス・ハの感想に書き忘れたことがふたつあった。
タイトルの「・ハ」ってなんだろう、と言う話。
(まあこれは見てほしいので書かないけど)最後の最後に出てくるんだけど、それがいかにもフランシスらしくて笑っちゃうよ、ということと。
汚れた血のオマージュみたいなシーンがあったよ、ということ。
カラックスにはまった人ならぴんとくるでしょう、そうあれです。
David BowieのModern Love。



うーん、何度見てもハッとしてしまうシーンだ・・・
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悪童日記 [映画]

ナチスの台頭が世界に影を落とす、大戦中のハンガリーが舞台。
美しい双子の兄弟は、軍の休暇で戻ってきた父に飛びつき、お土産の大きなノートとマフラーをもらい、爪を切ってもらい、穏やかな食事をする。
しかしそんな光景は一瞬で立ち消える。
母は20年以上も音信不通だった田舎の母親の元へ双子を疎開させ、ひとり都会へ戻っていく。
母は祖母を悪魔と呼び、祖母は母をメス犬と呼ぶ。
かわいい孫であるはずの双子にも笑顔ひとつ見せず、働かなければ食事をさせないありさま。
世の中はすさみ、大人たちはささいな理由で双子に鉄拳をふるう。

母と離れた辛さ、空腹、暴力に耐えるため、双子は己の鍛錬をはじめる。
お互いの体を気絶するまでベルトで叩き、絶食をして空腹に耐える訓練・・・
残酷さに慣れるために、小さな虫たちを殺していく。

寝覚めの悪い、残酷な童話を見るようだ。
いろいろな人がいる。悪い人ばかりではない。
いい人もいる。いい人なのか悪い人なのか、言動が極端な人もいる。
そういう人たち・・・大人たちが双子と少々の縁を結び、死んでいったり去っていったりする。

冒頭で見せた無垢な双子の目つきが変わっていくさま。
しかし彼らは悪童なのか?確かに悪いことはしているけれど、そうしむけているのは大人たち。
ただ懸命に生きているだけだ。
彼らの変化を当たり前のたくましさと思うか、悲しいことと嘆くか。

父親に与えられた大きなノート(原作小説の原題は「大きな帳面」だそうだ)に書き綴る、彼らの成長・・・進化の過程が映像に取り込まれていて、紙芝居を見ているようでもある。

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FRANK -フランク- [映画]

ジョンはいつか音楽で有名になることを夢見ている青年。
つまらない仕事をこなしながらも、作曲し、そして自分の才能のなさに気落ちする日々。
しかし偶然にもフランクがリーダーが率いるバンドに、キーボードとして参加することになる。
フランクは大きなはりぼてのお面をかぶってはいるが、気さくでなにより音楽の才能に満ち溢れていた。
ジョンは自分の運命が大きく変わり始めるのを感じるのだが。

タイトルになっているし、もちろん主役はフランク。
そのはずなんだけど、わたしはジョンのことが気になって仕方なかった。
何故なら、わたしをもしこの映画の中に当てはめるとしたら間違いなくジョンだから。
夢はあるものの自分の才能のなさを自覚し、もんもんとした生活を送る・・・・・
まあ今のわたしはもんもんとはしてないけれど、若いころはまあそれなりにグズグズ考えてた。

才能があるフランクに、ジョンはのっかることしかできない。
ほかのメンバーのように共鳴する、ということができないのだ。

自分たちの納得する音楽を追及するフランクたち。
ジョンはそれがもっと世間に知られるべきだと思っている。
レコーディングの様子をネットにアップして、世に出ることを考える。
それがどうフランクに影響を与えるかは見えていない。
何故なら、ジョンにはフランクの本当の姿が見えていないから。

ジョンの思惑通り動画は評判となり、大きな音楽祭に参加できることになる。
ただ音楽を楽しんでいたフランクが、自分を受け入れてもらえるかも、と思ったところへジョンはつけ込むようにして、メンバーを音楽祭へ連れて行く。

当然のように訪れる破綻と再生。
そしてその再生に組み込まれることのないジョンの存在の切なさ。


ジョンを演じたドーナル・グリーソン、イギリス英語がきれいだな~と思っていたら、ハリーポッターのロンのお兄さん役の人だそうで。
美形なのにとっても凡庸な雰囲気を出していてうまいな、と思った。
あとマイケル・ファスベンダー!お面をとるかどうかは映画を見て確かめてほしいけれど、「誰がやってもいいんじゃない?」という役に挑んで、最後のあの説得力。
この人には音楽しかないのだな、という切なさと、一筋の光。

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ミリオン座にいたフランク。びっくりするわ。笑
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FORMA [映画]

不穏な空気、という言葉を軽々しく使ってはならない。
この映画ほどに不穏でなければ・・・

というくらい「不穏な空気」が充満して、スクリーンから何か得体のしれないものが飛び出てきそうな映画だった。
単館系で上映される映画を見るかどうか取捨選択する手段として、わたしは某サイトの男女2~3人の映画評を参考にしている。
それでこの映画、いずれも異様なほどの高評価。
じゃあ、と見に行ったのだが、辛かった。正直最初の10分でうんざりしたし、イラつきもした。
はずれだったな、と思った。

9年ぶりに再会したアヤコとユカリ。
フリーター生活のユカリを、アヤコは自分の会社に勤めろと強引にすすめる。
初めのうちはそれなりに付き合っていたふたりだが、アヤコの態度が奇妙に変化していく。
ユカリは精神的にじわじわと追い詰められていく・・・

寄りのショットがほとんどないので、登場人物の顔というか表情すらよくわからない。
伝わってくるのは、アヤコの平凡な顔立ちに隠された抑えようのない苛立ちと、アヤコの父親の娘にどこか遠慮し、持て余している様子、そしてユカリの自主性のなさ。
そこに能天気なユカリの婚約者とストーカーが絡んでくる。

実ははずれだな、と思った理由のひとつに、冒頭で話の落ちが見えてしまったこと!
あー、これって父親があーでこーで最後はこうなっちゃうんだろうな、と思ったそのままに話が進んでいってしまった。
ああ、なんのひねりもなかった。
でもこの映画は物語の奇抜さを楽しむ類のものではないから、まだそれはいい。
どうも延々と流れる日常生活のひいた映像、というのがわたしはとても苦手らしく、この映画ではそののぞき見のような映像の積み重ねが肝なので、まあ肌に合わなかった、ということなんだろう。

けれど映画館で見てからすでに2週間近くすぎても、あのざわざわと心の際を無遠慮にもてあそばれているような感覚が、ふとした瞬間によみがえる。
確かにすごい映画なのかも。
でもわたしはこのFORMAという映画、だいきらいだ。

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フランシス・ハ [映画]

ダンスカンパニーの見習フランシスは27歳。
同居中の親友とは仲が良すぎてまるでセックスレスの熟年夫婦のような親密さ。
彼氏に同居を提案されるも親友と一緒に住んでるし!と断り、結果別れることに。
ところが親友は恋人との将来を考えるようになり、アパートを出ていくという。
フランスシの逆風の日々がはじまる。

ガキっぽい大人の男の映画はあまたあれど、ガキっぽい大人の女の映画はあまり思い浮かばない。
なんでかな。映画監督に男性が多いせいか。
大好きなぬいぐるみ囲まれてご満悦、な世界から別の世界に飛び込んでみれば、フランシスという女性、本当に子どもっぽい。
いわゆる空気が読めない。ガサツで気が利かない。
そしてわたしがいちばん驚いたのが、嘘をちょいちょいつくところ。
両親に心配させないためにつく嘘、くらいなら同情の余地はあるけれど、くだらない見栄のためにつるっと吐き出す彼女の嘘に「こんな大人いないでしょ」と思ってしまう。
もしわたしが彼女の友人で、この場にいたなら「アホか!」と後頭部をはたいている!

嘘の上塗り・・・しかも大した嘘でもないのに。
そうやってフランシスの立場はどんどん悪いものになり、ブーたれた日々を送るハメに陥るのだが、なーんか憎めないのだこの人。
落ち込み方も自虐もなんだかユーモラス。
どこかネジが外れているようなヌケた感じが女性から見るととてもかわいい。
でもこういう女性と友だちになると面倒なんだよね。覚悟がいる。でも楽しい。笑

さてはて、フランシスは現状打破できるのか。
本当の大人の女性になれるのか。
それはご自分の目で確かめてくださいな。
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鬼灯さん家のアネキ [映画]

高校生の吾朗の母親が急逝。義理の父親は仕事のために不在がちで、彼はその再婚相手の娘ハルと二人暮らし。
ハルが仕掛けるエッチな悪戯に、吾朗はモンモンとした日々を送っている。

登場人物の繊細な心の動きもよいし、主人公の家が盗撮だらけ、という状況に陥っていくまでの過程が面白い。
主人公を演じる前野朋哉のキャラがいい(いま月見バーガーのCMに出てる)。
真面目なんだけど義姉の裸エプロンに右往左往したり、幼馴染に告白されて舞い上がったり。
この子いいね~、こういう面構えの役者さんて、若くも見えるしおっさんにも見えるし。

ハル役の谷桃子もきれい。
ただこういうHな悪戯をしかける、という設定がどうにも理解しづらい。
まあ映画の後半になってそういうことを始めるきっかけは説明があるけれど、それにしても、ねえ?
そして佐藤かよが意外にちゃんと女子高生していた。
こういう子って、クラスにひとりいそう・・・大人っぽくて思わせぶりな。
やっぱある意味女子よりも女子なんだなー

総じて見応えはあるけれど、長い。
特に後半のダレはひどいもんです。
もし自宅で見てたら早送りしちゃうかも。
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さまよう小指 [映画]

桃子は初恋の相手涼介を恋するあまり、彼の実家を燃やしてしまう。
しかしある日偶然、ヤクザに切り落とされた涼介の小指を拾い、クローンを作る。
こゆびと名付けたクローンと仲良く暮らす桃子だったが、涼介と再会する。

かなりふざけた内容のファンタジー。
低予算であろうに、小道具がやたら凝っていた。
そんなに凝ったカップラーメン作らんでも・・・

主役の涼介を演じるのはゴーカイレッドの小澤亮太くん。
といっても全然知らない。でも顔はちょっと見かけたことがあるような。
女にだらしなくて怠け者のオリジナルと、桃子を一途に愛するクローンを、なかなか素敵に演じ分けていた。
で、桃子を演じる我妻三輪子。「こっぱみじん」ですっかり彼女のことが気に入ったのがこの映画を見るきっかけだったのだが、ここではあまり彼女の良さが出ていなかったように思う。
かわいいし、これを他の女優さんができるか、と聞かれると「ちょっと無理かな」とは思うけど。

物語にもそっと深みがほしかった、かな。
あと、ファンタジーだったわりにはやることやってたんだな、と。

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